家庭の洗濯と宅配クリーニング店の洗濯の差とは
意外と知られていない?衣類タグの取扱い絵表示の意味
家で洗濯するか、クリーニングに出すかは、衣類に使われている繊維の素材によって考えますよね。その時に、衣類の襟首や脇下のところに付いている衣類タグをチェックしますが、ここに書かれているマークにはたくさんの大切な情報が詰め込まれています。
ドライクリーニングができる。パークロルエチレン、または石油系の溶剤を使用。 | 液温の限度は95度。洗濯できる。 | ||
ドライクリーニングができる。または石油系の溶剤を使用。 | 液温の限度は30度。洗濯機の弱水流または弱い手洗いができる。 | ||
ドライクリーニングはできない。 | 液温の限度は40度。ネットを使用する。 | ||
高温(180〜210度)で掛ける。 ※中マークは140〜160度、低マークは80〜210度 |
液温の限度は30度。洗濯機の弱水流/弱手洗い可能。中性洗剤を使う。 | ||
アイロン掛けはできない。 | 液温の限度は30度。弱い手洗いができる。 | ||
高温(180〜210度)で掛ける。当て布をする。 | 水洗いはできない。 | ||
つりぼしがよい。日陰でほす。 | 弱く手でしぼる。遠心脱水の場合は短時間でしぼる。 | ||
ひらぼしがよい。 | しぼってはいけない。 |
家庭でドライクリーニングが出来ないワケ
ドライクリーニングとは、衣類を傷めないように洗濯する方法として1830年頃にフランスで開発された洗浄方法です。水の代わりに石油系、パークロルエチレンなどの有機溶剤を使うことで、型崩れや縮み、色落ちなどを引き起こすことなく汚れをきれいに落とすことができます。これは家庭ではできない洗濯方法です。
最近ではドライマーク用洗剤が販売されるようになり、家庭用洗濯機もずいぶん高機能になって「ドライコース」があるものも増えてきました。これで「誰でも簡単に自宅でドライクリーニングができる!」と思ってしまう人が増え、その結果衣類をダメにしてクリーニング屋さんに駆け込むケースが非常に多いそうです。
実は、私たちは衣類タグに盛り込まれている多くの情報を誤読してしまっているのです。例えば「ドライ」+「水洗い不可」の表示があるものは、家庭の洗濯機では洗濯できません。いくらドライマーク用洗剤を使っても、洗濯機は水を必ず使うからです。つまりこの表示は、ドライクリーニングに出すしか洗う方法はない、ということを伝えているのです。
天日干し・除菌スプレーで洗ったことにはならないって本当?
同じように、布団の洗濯にも私たちは大きな誤解をしています。夏用の掛け布団やタオルケットなんかは簡単に洗えても、敷き布団や冬用の掛け布団を家庭で洗うのは無理ですよね。私は洗えない代わりに晴れた日には布団を干し、雨が続くと除菌スプレーをして布団乾燥機にかけていたので、布団はいつも良い匂いがしてフカフカでした。
ところが、天日干しをしても除菌スプレーをしても、身体から出る水蒸気や湿気を出したり、臭いを放つ菌が分解されたりしているだけで、汚れは落ちていないのです。汗、皮脂、ホコリ、ダニは布団内部に蓄積され続け、それがアレルギーを引き起こす場合もあります。
とは言え、布団をクリーニングに出すのは車がある家庭でも大変ですし、車がなければほぼ不可能です。そこで大いに役立つのが宅配クリーニングです。家庭で洗濯できるもの、クリーニングに出した方がよいものを賢く判断した上で宅配クリーニングを上手に使えば、衣類や布団を良い状態に保つことができ、主婦の時間と労力が節約できる上にとても経済的です。